飛騨市の城跡について、当時の様子を想像復元したイラストです(イラストの著作権は作者に帰属します)。
名称 | 種別 | 年月日 | 説明 |
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小島城 想像復元イラスト(2021年修正) (1.0 MB) |
その他 | 2021.11 | 2018年に作成した小島城のイラストを調査研究の進展によって一部修正したものです。イラストの時代想定は同じく金森氏入国直後ですが、明治前期の地籍図を用いた周辺の景観調査によって、周辺の様相が大きく変わり、山城北側の太江地区には谷川を基軸とする小島氏段階の中世集落を、西側から南側には金森氏段階の新規城下町建設が想定されました。南側の沼町には高山・増島と同じ1~3番の街区設定が確認され、西側には既存集落をもとにしたブロック型の街区設定が確認できました。さらに小島城主郭周辺の石垣は発掘調査・石垣測量によって、西~南斜面に限って構築されていることが確認されました。以上から、金森氏は山全体に点在する戦国時代の遺構部分は使用せず、新たに構築した城下に対応して主要部のみを改修・使用したと想定しています。このイラストの直後、小島城の城下町は完成せず増島城下の建設に移行したものと想定されます。当初のイラストも本ページに掲載していますので、是非違いを見比べてください(画:香川元太郎 監修:中井均)。 |
向小島城 想像復元イラスト (1.1 MB) |
その他 | 2021.11 | 飛騨市古川町に所在する向小島城(県史跡)の復元イラストです。元々は姉小路氏の一家・向氏の居城であったものを、16世紀中頃に三木方が改修したと想定し、そのころの様相を想像したイラストです。山城の西側から南側にかけて畝状空堀群や二重の堀切を築き、逆茂木などの様子から軍事要塞として峠方向からの攻めを警戒した様子が分かります。主郭における発掘調査では掘立柱建物や南側切岸の造成を確認したため、イラストにも反映しています。周辺の景観は主に明治時代の地籍図の検討から想定しています。北西側(イラスト左上)の街道・河川沿いに展開する集落(現在の信包集落)を拠点集落と想定し、対向に位置する城見寺城は寺が廃絶し城郭化している様相を想像しています(画:香川元太郎 監修:中井均)。 |
小鷹利城(最終段階) 想像復元イラスト (4.6 MB) |
その他 | 2021.3 | 飛騨市古川町に所在する小鷹利城(県史跡)の復元イラストです。天正13年に金森長近・可重父子が飛騨侵攻する直前、三木方が防備を固めている様子を想定しています。現在の地表面から確認できる状況から当時の軍事要塞としての様子を想定しています。畝状空堀群を峠方向に築き、砦の拡張、逆茂木などから向氏段階からの変化が分かります。周辺の山城も向氏段階のイラストと比較すると軍事要塞化していることが分かります。城見寺は寺が廃絶し城郭化したという想定です(画:香川元太郎 監修:中井均)。 |
小鷹利城(向氏段階) 想像復元イラスト (5.1 MB) |
その他 | 2021.3 | 飛騨市古川町に所在する小鷹利城(県史跡)の復元イラストです。令和元年の主郭における発掘調査で曲屋形状の礎石建物が発見されました。同時に発見された大量の珠洲焼等の遺物から、16世紀はじめごろの向氏段階の建物と推定し、イラスト化しました。山上には曲屋の御殿建築がありますが、城郭遺構はまばらで畝状空堀群もこの段階では無い想定です。盆地側の山麓には武士の拠点を想定し、支配地域である黒内・信包集落を望みます。正面の山城は向小島城、その左手麓に当時の中心集落と想定される信包集落、さらに左手山際には山寺(城見寺)を想定しています。奥の川の対岸には野口城(左)と小島城(右)が見えます(画:香川元太郎 監修:中井均)。 |
野口城 想像復元イラスト (5.0 MB) |
その他 | 2021.3 | 飛騨市古川町に所在する野口城(市史跡)の復元イラストです。姉小路氏の山城と考えられますが、イラストは最終段階の16世紀後半ごろを想定しています。古川盆地の北端に位置し、高原郷や越中方面を監視しています。峠方向に設けられた堀切や畝状空堀群は圧巻です。令和元年の発掘調査では曲輪の端に土塁と柵もしくは塀の痕跡が確認されたため、イラストにも反映しています。周辺の景観も明治の地籍図等から想定し、手前は野口集落、奥は袈裟丸集落です(画:香川元太郎 監修:中井均)。 |
傘松城 想像復元イラスト (2.5 MB) |
その他 | 2020.3 | 飛騨市神岡町に所在する傘松城(県史跡)の復元イラストです。遺構の様相や立地から江馬氏関連の山城と考えられます。西側(手前側)は大規模な堀切を重ねて防備を固めています。遠景は、江馬氏の中心地で左から、当時の江馬氏の拠点と思われる東町城(神岡城)、 前段階の館跡として下館跡、 主城の高原諏訪城、廃絶寺院の跡(殿坂口遺跡)とその背後の岩ヶ平城、さらに洞城を望みます(画:香川元太郎 監修:中井均)。 |
古川城 想像復元イラスト (1.8 MB) |
その他 | 2020.3 | 古川氏の居城と伝わる古川城跡(県史跡)の復元イラストです。天正13年の金森氏が飛騨侵攻後に一時的に入城したと伝わり、その時の様子を想像して描いています。本丸周辺には織豊城郭的な石垣や天守相当の櫓を想定して描いています。遠景の右側は、建設中の増島城の様子を描いています。古川城の対岸にあったと考えられる町場も増島城下に移転させている途中です。遠景の左端の山城は小島城です(画:香川元太郎 監修:中井均)。 |
小島城 想像復元イラスト (2.5 MB) |
その他 | 2018.3 | 小島氏の居城・小島城跡(県史跡)の復元イラストです。天正13年ごろの最終段階の様子を想像したものです。元々小島氏の山城であったものが、金森氏によって改修されたという想定で、主郭周辺には巨大な石垣や、桝形虎口を持つ櫓台等を描いています(画:香川元太郎 監修:中井均)。 |
高原諏訪城 想像復元イラスト (2.5 MB) |
その他 | 2018.3 | 江馬氏の本城・高原諏訪城(国史跡)の復元イラストです。天正10年ごろの最終段階の様子を想像したものです。発掘調査の成果から下館は16世紀前半に使用されなくなったことが分かっているため、館跡となっています。周辺の村落は絵図の検討をもとにしています。集落の四至に寺社が配置されていることが特徴的です(画:香川元太郎 監修:中井均)。 |